俺ブル検索で来られた方々、お待たせしました。やっと俺の悪魔のブルーズ4巻をゲットしたので感想文が書けます。
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それにしても・・・いろんな意味で表紙からスゴイ漫画ですね・・・マクドナルド爺のドアップですかそうですか・・・
萌えの要素なんざ1ミクロンもない(笑)!
※先に、俺ブル検索で来られた方に説明せねばなりません。私はクロスロードの悪魔こと、西アフリカ発祥の路神ラバス(レグバ)について少し勉強していて、その関連でこの話を知りました。ロバートジョンソンもブルーズもぜんぜん知らないので、(そろそろ聴こうよ)知識が無駄に偏った感想文になってます。
クライドがRJを連れて逃げ延びてマクドナルド編は終了・・・と思ったのに、いきなり車が壊れて山に逃げるなんて、
ああそんなまだハラハラ展開が続くわけですか orz
いよいよ地獄のワンコも登場して、これで役者は勢ぞろいですね!
下っ端はRJが退治したもののあと2頭賢そうなのが残っています。ってことはまだまだまだまだマクドナルド編は続くってことですねそうですね・・・
いったいあと何年続くんだろうと思うと気が遠くなりそうです。
どうでもいいけど、聡明そうな顔のボス犬ニーたんがかわいい・・・ニーの活躍が楽しみですが、いったいいつ活躍してくれるのやら。。。
なんて話は置いておいて、平本アキラという人の錬成の仕方は独特で、丁寧にスローに進めてじんわり恐怖をかもし出すかと思うと、いきなりハイスピードに緊迫の瞬間を描写したりで、メジャーな人気漫画にないテンポが飽きません。
ちょっとダルく感じるときもありますが、リンチだの何だののエグい話でしっかり緊張感を持たせてくれます。凄惨な話で引き締めるというのは飛び道具みたいなもので、基本的にそういう描写は評価しませんが、この作品だけは例外です。作品そのものがぶっ飛んでるので反則に見えません。
西アフリカ系の文化は良くも悪くも、光も影も濃い印象はありますが
、(特に闇の濃さはスゴイ)日本人の作家がここまで闇の濃さを錬成できることに驚きました。
ギャグなら吉田戦車という先陣もいますが、シリアスでここまで描ける方は初めて知りました。あまり漫画は詳しくないですが。
(・・・あ、この方も「アゴなしゲンと俺物語」というギャグ漫画を描いてたそうですね。俺ブルのイメージが壊れそうでまだ読めませんが。。。)
R15くらいの描写満載だし、間違いなく万人受けはしませんが、何も知らない素人でも読めば普通に楽しめる配慮がされています。こんなマニアックな話を(ブルーズ関連は)ド素人の私でも楽しませるんだから、さすがプロです。
冷静に考えるとあざとい表現も多いんですが、それが気にならない緊迫感に満ちています。
印象深いシーンばかりですが、特に印象深いのは保安官の夫を殺された妻をなぐさめるマクドナルド爺でしょう。仏のような顔でしたが、あれはエエかっこしいでも偽善でもなくて、本当に心から慰めている顔です。なんか悪の本性を垣間見た瞬間でした。
ややこしい話ですが、悪って悪いことをするから悪じゃないんですよ、自分のやってることを客観的に振り返らずに、絶対に正しいと信じて疑わないことが悪です。それがよく現れてると思いました。
それにしても5巻はいつ発売されるんだろう。
間違いなく、鋼が完結した後だという確信はありますが。(・・・切ない)
書き込みがすごいから難しいかもですが、もうちょっと早めに連載してくれると嬉しいんだな・・・って、アフタヌーンに投稿しなきゃいけませんね。