ついにコミックの正規販売日を迎えて、ネタバレ解禁になりました。
さあ、15巻の感想文を書くぞ!と近年ありえないほど闘志をたぎらせている柳楽ですこんばんは。
超ドシリアスから壮絶馬鹿話までいろいろ書きたいですが、先にシリアスな話から書かせて頂きます。
※鋼15巻を未読の方は閲覧にご注意下さい。
ちょうどこのイシュバール内戦からガンガンで読み始めましたが(立ち読みですが)、やはり単行本で一気に読むと迫力が違います。違いすぎます。
なんでここまで肉薄した描写ができるんだろう、という技術に、まずは圧倒されました。資料を読んだだけにしては異様にリアルな迫力なので、身内に戦争体験者がいるのかと思ってましたが、巻頭で牛先生が第二次大戦に参戦した元兵士の方々にたくさんお話を伺ったと聞いて納得しました。
吐き気がする描写が満載なのに、合間にいつも通り友人と馬鹿話をして微笑む日常が描かれていて、なおさら最前線の異常さが引き立ちます。
この本には、殺し合いという「日常」があります。
個人的な話になりますが、私の父の父(祖父)は英霊にはならずに済んだものの戦争の後遺症で早く亡くなってしまいました。それもあってか第二次大戦というのは私にとっても決して遠くは無い存在です。・・・この事実を知ったのが今年というのもあるんですが(どれだけ会話のない親子だ)、なおさら衝撃が大きい。
学生時代から日教組どもの捏造つきではあるものの、第二次大戦のえげつなさは散々聞かされてたので身近な物語ではありましたが、あくまで自分に直接関係のない対岸の話でした。
父方の祖父の死因を知った衝撃と、15巻で受けた衝撃はほぼ同じくらいです。他人事だった第二次大戦の存在が隣に迫るのと同じくらい肉迫する描写です。「描かなければ、伝えなければ」という荒川氏の意思が皮膚感覚で伝わります。
漫画の戦争描写でここまで衝撃を受けたのは、徳弘正也先生の狂四郎2030以来です。(この話は戦後の北朝鮮がベースだと思うので、基礎設計はぜんぜん違いますが。)
鋼は萌えとかヲタとかそういう方向でも楽しい作品ですが、腐女子の皆さんもこの巻だけは、まずはストレートに衝撃を受けてほしいなと願ってます。現実の戦争のえげつなさと漫画らしい架空の設定が見事に混交した、見事な作品です。
ここまで描き切れば「我が人生に一片の悔いなし!!」と天に拳を突き上げられるだろうな、なんて馬鹿なことを考えてしまいました。
・・・さて。
シリアスモードのおおまかな感想はここまでにしましょう。個々の感想文はまた後日に書きます。
後半は燃え萌え話でお送りします!(殴)
ストレートに衝撃を受けろと書いた直後になにを書いてるんだと自分に突っ込みたいきもちでいっぱいです。
私にとっては「キンブリ登場」「兄者さま登場」という、惚れたキャラと好みのキャラのダブルでおいしい巻になりました。(好みと惚れるが乖離しすぎです。)
兄者さまはキューバのインテリ青年風味で、実においしそ・・・もとい良いキャラですねッ!まずい兄者ドールを作りたくなってき(殴)(SD13男子のフルチョイスは10万円以上だぞ自分!!)
しかも戦争の影が迫る時期ですらアメストリスと対話できる希望を失わず、イシュバールのガチガチな宗教観にも組せず、柔軟な思考で龍脈と地神イシュバラを同じものとして錬金術を研究する姿には、萌える前にまず感動しました。(・・・信じてもらえなさそう)
しかし思ったよりもずっとガッチリした体格なので驚きました。弟があれだけの体格だし、特に鍛えてないデフォルト状態でも結構な体格なのは察しますが。もうちょっとこう、ひょろっとしてたらパーフェクトにツボだったんですが・・・この世に完璧はないですね。
そんな些細なことはどうでも構いません。いづれにせよ、彼のこまが出るたびに心躍ります。チョコレート色の肌でインテリだなんて、それだけで私の中では劇薬指定です。
その上に人格者です。この御仁は私を萌え殺す気でしょうか。
あああ冬混みで兄者本出す猛者はおらぬか!!?いたら通販させて下さい!(通販目当てかよ!!)
とりあえず、二次創作で話題沸騰だった房中術の謎が解けたのは嬉しいです。てっきり兄者さまがそのような本をご覧になってると思ってたら、仲間のお兄さんだったんですね(笑)兄者さまはむっつり助平風味が異様に似合うので(イヤアアア二次創作ならいいけど原作でそれはイヤだ!)と頭を抱えてましたが・・・良かった orz
落ち着け、落ち着け自分、とりあえず兄者さまを殺した憎き紅蓮の悪魔のことでも書いてクールダウンするんだ。
・・・どどどどうしましょう原作キンブリ良すぎますよええもう!(ヒートアップしてどうする)
兄者さまのような正道な良さは微塵もないですが、迷いもなくリスクを背負い道を行く、闇の路神っぷりが実に清々しい。アニメのキンブリは卑怯者な面もあって、その点は全く好意を寄せられませんが、アニメの悪い部分をすべて取っ払った感のある原作の彼は惚れる要素満載です。
外見はアニメのほうが好きなんですが(殴)原作でも髪をしっかり結ってほしいんですけどね、せっかく性格は路神なんですから。(黙れ斜め上)
ちょっと真面目に書くと、彼はウィンリィのご両親の殺害を命令されてましたが、もし生きて出会っていたら命令無視してでも助けたんじゃないかと思います。
彼ほど自分の欲望に忠実な正直者はいません。その正直者が「好き」な人々を助けるためなら、自身の身分も任務も放棄しそうな気がします。決して良心や使命感ではなく、ただ好きだから、という原始的な感情で。
身勝手で自分の能力しか興味のない男が「生きた顔を拝みたかった」と言うほどの相手です。道は違えど「死に至る道」を忠実に突っ走る姿に、自分と同じものを感じたのでしょう。
そんな希少な相手と、自分の能力を発揮するためだけに居る世界と、どちらを選ぶかは考えるまでもない・・・と思ったら、ブログでは「それでも殺しただろう」という意見が多くて目からウロコが落ちました。
それでも意見は変えませんが、いろんな見方があって興味深いです。
どちらにせよ、自分の行き先が死に至る道だったのはご夫妻も承知していたし、スカーが手を出さなくてもいずれは殺されていたでしょうが、殺人リストにキンブリーはいなかったんじゃないかな・・・と、勝手に妄想してるのでした。
ただし、助ける理由は「数少ない、自分と同じ者」だからであって、決してキンブリーに良心があるという意味ではありません。この話はもっとじっくり考えてから改めて書きたいです。
今月はだらけた日記が続きましたが、久々にヒートアップ状態でお届けしました。
。。。うっかり早く寝てしまってUPしたのが早朝というのが痛々しすぎますが。
+++++++
拍手して下さった方々、ありがとうございました!
Thanks for Webclup!!XD